1. HOME
  2. ブログ
  3. お知らせ
  4. 獣医師が出来ること

獣医師が出来ること

こんにちは
小滝橋動物病院の獣医師の玉野です。
今回は、緊急でのご報告とお詫びがあります。

この度、皆さんもご存じのとおり、東日本大震災で多くの人が犠牲となってしまいました。また、その影響は今もなお多くの人々を苦しめています。

そんな中、特にひどい影響を受けた石巻に、避難所で飼主と共に頑張っている動物達・飼主をさがしながらさまよう動物達を一匹でも多く救いたい、という目的で「東日本大震災動物救護センター」というものが立ち上げられました。当院の院長・中村もその東日本大震災動物救護センターの支援のために先日、石巻地区へ赴きました。その時の院長・中村の獣医師会への報告の一部を抜粋して最後に紹介します。

院長からの報告を受け、私たちも獣医師として困っている被災者の方々のお役に立ちたいという事になり、石巻にある東日本大震災動物救護センターの支援にあたることに致しました。しかし、被災地までは当院のある新宿区から車で片道5時間以上かかってしまうため休日を利用して支援に行くことは困難です。そこで、当院の獣医師が交代で泊まり込みの支援を行うことになりました。

そのため、当院へかかられている患者様には、いつも診ている獣医師がいない等、ご迷惑をおかけしますが ご理解いただければと思います。

獣医師の日程と、院長の現地の報告は続きをご覧ください。

被災地支援へ行く獣医師とその日程を記します。

4/3
4/4
4/5
4/6
4/7
4/8
4/9
長期滞在者
井上
井上
井上
井上/玉野
玉野
玉野
玉野/磯野
帰り
(運転手)
佐藤
中村
宮田
4/10
4/11
4/12
4/13
4/14
4/15
4/16
長期滞在者
磯野
磯野
磯野/井上
井上/玉野
玉野
玉野
玉野
帰り
(運転手)
井口
中村
井口

また、当ブログの左メニューから東日本大震災動物救護センターのホームページへリンクを貼っております。そのページで義援金も募っておりますので、ご協力いただけたらと思います。

よろしくお願いいたします。                 獣医師 玉野

以下、報告文

現状と人々の生活

1000年に一度と言われる災害は、メディアを通して自分を含め全国民の知るところでありますが、実際にその凄まじい現状を目前にすると言葉を失い立ち尽くしてしまいました。

そして、災害を受けていない自分に被災して困っている方のために何ができるのか真剣に考えさせられました。

壊滅した地区ではがれきの山となり、その内陸部では家は流されてなくとも家の中は家財道具が散乱し、床はヘドロで覆われ海水と腐敗臭でとても長くいることが出来ません。家の外も流れ着いたがれきやつぶれた車で壁に穴が開いたり、道や玄関が塞がれていたりしています。被害の少ない地域においては、一見すると道路に泥がたまっている程度と思われましたが、実はすでに道路が片づけられ通行可能となり復興された後だったのです。

人口10万人ほどの石巻全体では、全ての商店が営業しておらず、食料やガソリンだけでなく生活用品などを購入することもできません。実際に支援に行った時も車で救護活動に出ましたが、外で食べるところも無く、食料も水も買えず我慢して活動していました。

6時間後さすがにトイレは我慢できずにセンターに帰ってきました。

最近になり、水と電気は復旧しましたが、いまだに電話とガスは通じていません。ですから、震災後お風呂に入ることが出来ていないということでした。それでも震災から10日くらいは、電気も水も無いため真っ暗なところで生活し、トイレはペットシーツを使っていたことを考えるとだいぶ良くなったとの事でした。

助かった石巻の人々は、震災で家族や親戚や親しい友人を必ず誰か失っているはずなのに、その悲しみを乗り越える間もなく大変な思いをして生活している事が解りました。

この事は報道で知っていましたが、現地に行って肌で感じないと知った事にはならないと思いました。

東日本大震災動物救護センター立ち上げの経緯

自分は震災後、義援金は送ったものの被災地の方々に何もすることはないのかとずっとジレンマを感じていました。友人の獣医師が単身で石巻に行き、診療可能な石巻の先生と東日本大震災動物救護センターを立ち上げたのを知り、恥ずかしながらそれをきっかけに石巻入りをしました。

石巻市獣医師会会員の先生8人の命は助かったものの機能している病院は、2病院。

中には病院は流され無くなってしまったり、一階部分は水に浸かり、医療機械は全て動かず、ガラスは割れ、室内はがれきが流れ込み、まだ電気も水も復旧していないところもあると聞きます。そんな中で、僕の友人が診療可能であった石巻市の阿部俊範先生と出会い救護センターの立ち上げを始めたのが10日程前だったそうです。やっと電気や水が復旧した頃です。まず宮城県獣医師会に応援要請を行ったそうですが、被害が広域だった事や相当な混乱があったためか返答がない状態のなか、少数の先生で活動内容を話し合い活動を始めました。石巻市、東松山市、女川町の3市町村における被災者、動物の救護保護活動を目的として東日本大震災動物救護センターを立ち上げました。

現在の活動内容と問題点

①    優先課題として被災動物把握のためのデータベース化
200か所と言われる避難所、情報の入りにくい2万人と言われる自宅非難の方々に会い飼主やペットの被災状況の聞き取り調査

②    物資のコントロール
人々が生活用品を買う事もままならない状況ですので、非難にあった方はペットの餌やトイレ砂やペットシーツなどが不足しています。

しかし全国からそういったペットの物資は石巻に入ってきましたが、それを必要としている各避難所や自宅非難者に届けなければなりません。

③    被災動物の保護
現在放浪しているまたは負傷している動物を保護し、治療を阿部先生の病院で行っていますが、当然病院の施設内では収容できる頭数は限られており、すぐに動物のシェルターを建設することが必要となっております。

また、ある動物愛護団体が飼主の有無を確認せず、予防の有無も考えずに捕獲し、その情報もクローズなままに飼主に会えるかもしれない機会を失い、関西や東京に連れていかれていると聞きます。

④    動物ボランティア団体との連結
少数の先生方では限界があり、実際は獣医師を必要としているが上記の活動を行うために動物ボランティアの方に積極的に接触し、協力を要請する。

以上が、現在行っている主な活動ですが迅速な対応をするためには、あきらかな人員不足となっています。また、シェルター建設や運営にかかる費用も相当必要であると考えられ、これが長期間続くものと思われます。

人道的支援や義援金は、本当に必要なところに必要な時期に届いていないのが現実です。

これは、とても大きな問題であり何のためにどのような支援が必要なのか真剣に個人個人が考える必要があるのではないかと感じ反省させられました。

今回友人の獣医師が勇気をだし行動したことから、自分も行動するきっかけをもらいました。来週は僕の話を聞き、別の獣医師が現地に入るそうです。

一人一人が実際に何か行動を起こすことでその輪を拡げていけるのだとも感じました。
これは、石巻での現状であり東北地方には困っている方がまだまだ大勢います。

1000年に一度と言われる今回の災害は、全国民が支える必要があり、国民として獣医師として何かを行動しなければいけないと考えます。

コメント

  1. 本日昼、ダックスフントのモモが左後ろ足付けね近辺を痛がるので、初めて診察していただきました。レントゲンで見る限りは問題は無さそうなので、痛み止めをいただき、少し様子を見る事になりました。(佐藤先生が診察)
    モモチャンは息子が知人より譲り受けた4歳の女の子で、我が家に来てから1か月少し経ちますが、早朝の散歩を通して大分慣れて来たようです。僅か1か月の共同生活でこんなにお互いが見えて来るとは不思議です。思わず「犬バカブログ」を立ち上げたほどです。東日本大震災でのペット動物支援についてはニュースで知っていましたが、こちらの病院スタッフの皆さんも頑張ってボランティア活動をされた様子、嬉しいです。もちろん大変なことですが夫々の立場で、皆さんが応援する事がこれからの日本にエールを送れるのだと思います。3・11から3か月後、僕も常磐道から小名浜に行って現場を見ました。TV報道では伝わらない空気は現場に行って初めて判ります。若い獣医の皆さんが本来業務をしながら社会貢献を通していろいろな現場を体験する事は、ペット達や飼い主に接する気持にもプラスになります。これからも大いに頑張って欲しいです。期待しています。

    • 玉野 より:

      コメントに気づくのが遅くなってしまい、返信も遅くなってしまってすみません。
      ブログを拝見させていただきました!モモちゃんも、その後元気そうで何よりです。また何かあった際は年中無休でやっておりますのでいつでもいらして下さい。

      地震後に現地へ赴くことができたのは、とてもいい経験になったと思います。これからも私たちに出来る事を、出来る限りやっていこうと思っています。また、向こうでの経験を日々の診察などに生かしていけるようがんばっていきます。

      コメントありがとうございました。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>